①あらすじ
県立菅原高校の入学式当日、同じクラスになった平尾安以加から「平安時代に興味ない?」と牧原栞は声をかけられた。
「平安部を作りたい」という安以加の熱意に入部を決めるが、新部を創設するには5人の部員が必要だった。
あと3人(泣)!!
クラスメートから上級生まで声をかけ、部員集めに奔走するが──
「平安部って、何やるの?」
※Amazonの商品ページより抜粋しております。
②読んだきっかけ
『成瀬は天下を取りにいく』の作者先生の4月に発売された最新作。
成瀬も面白かったし新刊出たから読む!!というテンションでは正直なかったのは本音。
単に気持ちがのらなかったというのもあるのですが、数々の高校生が登場する青春小説って結構読んできたというのもあるのか、そんなに慌てなくてもよくね?という気持ちでいたため、のんびりしていたら7月まで買わずに放置しておりました。
さすがに、書店に初版がなくなってきて、これはこのままいくとまずいなということになり、積んでも良いから買っておこうと思ったのが7月の初旬頃。
重たいテーマの作品が続いたということもあり、青春小説なんて今の私の気分にピッタリじゃないかということで、買っててよかった『それいけ!平安部』を手に取ることができました。
③感想・レビュー
平安部が立ち上がってから
どんな部活になるんだろうか?
とワクワクしてくる本作品。
部員メンバーは1人を除いて、地味の一言のメンバーなのですが、5人集まれば平安の心を知るために、いろんなことを考えて行動する、行動力お化けみたいなことをはじめるし、何より楽しそうというのが素晴らしいなと思いました。
そして、部活やってる時は充実というか、まさに無敵な人になる部員たち、本当に楽しそうだなと思いました。
読後は、否、読んでる時も心の中ではきっとこう叫んでいると思います。
「マジ、いみじ!!」
と。
読み始めは、語り手の栞同様に、
平安部って何しはるんですか?
と思いながら読むのですが、目的は「平安の心を学ぶ」なのですが、その目的に向かっては何も決まっていない=なんでもあり!!というのがよくて、とはいえやりたい放題ではなくて、しっかりと「平安の心を学ぶ」ための活動をするというのが個人的には気に入っております。
私も高校時代を思い返してみると、クラスの中心にいた陽キャではなく、部活もやっていなかったというのもあり、本当になんもやってこなかったなと思います。
そして、陽キャで楽しそうなクラスメイトとかを見て、あんな風に私はなれるわけがないなと思っていたわけです。
でも、本作品を読んでいるとどうもそうじゃない。自分は地味だとか、影の存在だとか思うのはただやりたいことも探さずに、何もしない言い訳だったんだなと思うし、きっとやりたいことをやっている人も、他の人と比べて自分自身は充実してるなぁなんて考えていなくて、何かをやっていたらいつの間にか周りから羨ましがられる存在になっていたというものなんだなと思いました。
そう、本作品の平安部のメンバーたちも他の人から羨ましがられたい何かになったわけでもなく、ただ、部活を楽しんでいただけだということ、仲間と楽しく過ごしていたということ、ただそれだけです。
でも、その日々の楽しそうな感じがとてもまぶしく見えるし、羨ましくも思える。
そして、私も思うのです。
高校を卒業して数十年が経つけども、私も彼ら彼女らに負けていられないなと。
合言葉は
それいけ!平安部!
平安部から、若さと元気、そして私もワクワクする生活を送りたいという気持ちをもらったそんな作品です。
④こんな方にオススメ
・「平安部?なんじゃそりゃ?」と思った方
・マジでいみじ!と心の中で叫びたい方
・高校時代の忘れ物を取りに行きたいと思った方
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