①あらすじ
イースターにポワソン・ダブリルと、春のスイーツで華やぐ洋菓子店「月と私」。
内気な腕利きパティシエ三田村糖花に、フランス帰りの実力派パティシエ桐生時彦が とんでもない依頼を持ちかけてきた。
「一日だけ、おれの恋人になってください」
糖花と両片想いのストーリーテラー語部九十九の答えは――?
※Amazon商品紹介より抜粋しております。
②読んだきっかけ
『文学少女シリーズ』から作者のファンな私。
と言いつつ、実は本シリーズは去年(2024年)の4月に発売されたのがはじめ(1巻)だと勘違いして購入するくらいに、野村美月先生が『楽園への清く正しき道程シリーズ』以降追いかけ切れていなかった私。
反省して現在は『ものがたり洋菓子店 月と私』は追いかけるようにしております。
その4巻も4月発売を見過ごすこともなく、購入することができたことに安堵しつつ優先して読みました。
③感想・レビュー
シリーズ4巻目で、この巻から初読みという方はあまりいないとは思いますが、パティシエ三田村糖花が創作したお菓子にストリーテラーの九十九語部がお菓子にまつわるエピソードを付けてお菓子を提供する洋菓子店の物語。
お菓子にエピソードが加わることによって、おいしそうだなぁと思ったり、各話のスパイスになったりするのですが、今巻は「春にスタートを切るための物語」で、閑話休題かつ各登場人物たちのアンソロジー的な巻になっているせいか、ストーリーテラー語部の語りは少なめです。
某ハンバーグ師匠もお菓子に対してか、ストーリーに対して、登場人物たちの恋愛模様に対して「あっまぁ~い!!」と叫びそうなくらいのスイーツなお話を続けてきた本シリーズ。
語部さんの出番が少なめなので、お菓子の美味しそうな感じはやや薄れているものの、「春からのスタート」としての登場人物がスタートラインに立つという意味での感としては申し分がないなと思います。
そして、語部さんの「月から聞いた」から始まるお話が少なめだったことで気が付いたのは、
このシリーズって実は、スイーツを誰と食べるのか?
ということも大事な要素なんだろうということ。
お菓子と語部さんのストーリーがお腹と心を満たすストーリーだと思っていましたが、本シリーズの1巻から誰とお菓子を食べるかということも大切だということが伝えられていたのだなと思いました。
そういう風に読むと、先日本屋大賞2025を受賞した『カフネ』(阿部暁子)に通じるものがあるなと感じたツキワタシリーズ4巻だったなと思いました。
読み終えてみると、美男美女たちの「あっまぁ~~~い!!」話だけじゃないのだなと感じました。
とりあえず、続きをはよっ!!
④こんな人にオススメ
・野村美月大好きな方
・ツキワタの新刊楽しみにしてました!な方
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