読んで数ページでわかる題材とされている事件。
その事件を起こした宗教二世の犯人の獄中手記と、事件現場に居合わせた宗教二世の小説家が事件をもとに創作したであろうと思われる小説の内容が交錯する物語。
題材とされている事件はあの宗教と宗教二世をクローズアップした事件。
単なる例の事件を題材にした宗教二世の事件に至る悲劇と読むのか、そこに物語性を見出すのか。
すべての読み方は読み手次第のミステリー作品です。
①あらすじ
「ただ、星を守りたかっただけ――」
現役の文部科学大臣で文壇の大御所作家でもある清水義之が全国高校生総合文化祭の式典の最中、舞台袖から飛び出してきた男に刺されて死亡する事件がおきた。
逮捕された男の名前は永瀬暁、37歳。永瀬は逮捕されたのち、週刊誌に手記を発表しはじめる。
そこには、清水が深く関わっているとされる新興宗教に対する恨みが綴られていた。
また、式典に出席していた作家は、永瀬の事件を小説として描く。
ノンフィクションとフィクション、ふたつの物語が合わさったとき見える景色とは⁉
※Amazonの商品ページより引用しております。
②読んだきっかけ
書店でタイトルを見たときに、湊かなえ先生が新刊を出版したというのは見ていて気になっていました。
実は読むまではどんな内容なのかわからず、帯もあの事件を題材にしていそうな感じでもなく、どんな話なのだろうか?タイトルからもいやミス感もないしで、ただただタイトル買いです(笑)
ちなみに、湊かなえ先生が嫌いとかそういうわけでもないのですが、なぜかここ10年で読んだ作品はドラマで気になっていた『リバース』のみしか読んだ記憶がないので、お久しぶりでございます感覚で手に取って読み始めましたよ?
③感想・レビュー
つかみで、もうあの事件を題材にしてもよいのか?と思わさて、大体引き込まれるのではないかと思います。
つかみは秀逸だし、宗教二世がつらい目に遭ったり大変な思いもするという、話題になったこととドンピシャ。
いやミス感もあって、読んでいるときはどんどん引き込まれていく内容でした。
最後はタイトルの意味も分かるくらいに鮮やかな作品ではあります。
そして、読後はあれってこういう意味だったのか、ここがこうだったのか!?と思い出せば思い出すほどに凄く緻密に考えられていたのだなと思う作品です。
選んだ題材も攻めたなと思う上に、ただの宗教二世の悲劇みたいな内容ではない作品です。
本作品の弱点は、題材にした事件が強すぎるというのもあり、どうしてもその事件にひきづられてしまうという点です。
私も読みながら、題材になっている事件が頭にあるため、宗教二世とか話題になった宗教ありきで読んでしまっていたせいか、確かに面白いけども、この作品って現実で起きた題材になった事件のインパクトが強すぎて、作品の世界がリアルに追いついていないという感覚になったのもあり、読後は作品自体の何が面白かったのか?というと何が面白かった?となりました。
また、ミスリードは仕方ないにしても、題材になった事件の犯人が可哀そうだとか同情みたいなものが湧く可能性もあり、実際にレビューなどを読むとそういうレビューも見受けられる作品でもあります。
作者はそういう意図で書いていない可能性が高いにも関わらず
です。
そういう意味では題材にした事件が強すぎたなと感じましたが、読みだすと止まらなくなった作品。
読後はもう一周読むつもりぐらいの感覚で読んでいただきたい作品です。
④こんな方にオススメ
・緻密に練り上げられたいやミスを読みたい方
・読後にいろいろと考察して楽しみたい方
特に、読後も間を置かず再読して楽しめる方にオススメな作品です。
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