①あらすじ
「たった11ミリ。小指で押した先ほどの的を通して、人は世界を見ている」
不器用な青年・野宮恭一(のみやきょういち)は視能訓練士として着実に力をつけていた。ある日、野宮が喫茶店で出会ったのは、世界を立体的に見ることが難しい四歳の少女・灯(あかり)だった。限られた時間の中で灯の訓練を重ねるうち、野宮はロービジョンの小学生や糖尿病網膜症の漫画家など、さまざまな悩みを抱えた人々に出会う。目に宿る奇跡に向き合い、野宮が見つけた答えとはーー。
※Amazonの商品ページより抜粋しております
②読んだきっかけ
作者の『線は、僕を描く』以来ファンで、本作の前作の『7.5グラムの奇跡』を読んでいたので、店頭で続編が出たのかぁという感じで手に取りました。
正直、『7.5グラムの奇跡』にそこまで印象は残っていなかったのですが、作者ファンの私としては読まねばなるまい(義務感)で読み始めました。どんな話だったかな?と思い出しながら。
③感想・レビュー
コロナ禍の時に読んだ記憶が残っている『7.5グラムの奇跡』の続編ということもあり、視能訓練士である主人公野宮恭一(以下野宮くん)の視能訓練士2年目の試練が描かれている本作品は、砥上先生らしい、全然知らない職種や世界でも気づきが多い作品だなと感じました。
視能訓練士として、新人だった1年目から成長した野宮くんがより成長する1年を描いているものだと思います。
前巻ではあまり思わなかったのですが、目は大事だという当たり前のことに気づかされる続刊だなと思いました。
私もそうなのですが、仕事でPCとはほぼ休憩なしに向き合うし、スマホは見てるし、動画だってよく見ている。
めちゃくちゃ毎日酷使してると過言ではないですよね。
また、食生活だって食べたいもの食べてるし、飲みたいものを飲む。結構目に悪いことをしてます。
しかし、本作で紹介される病気は、ある日急に私たちがなる目の病気も出てきて、まず、私もこの予備軍全然あるなと思いました。
そして、そんな病気になった時、私はどうするべきなんだろうか。
なるべく、目を長生きさせること、そして自分自身が長生きできるように努めること。つまり、一生付き合わなければならない病気を受け入れて治療しながら生きて行こうよ、受け入れるのは辛いけども。ということが伝わってきました。
病気を受け入れればきっとそこから、実は自分は一人で生きているのではなくて、たくさんの人に支えられていることに気づく。
そして、病気ではない私もたくさんの人に支えられて生きているのだと本作品を通じて感じました。
また、本作品で野宮くんが成長していく過程で学びを得るのですが、その一番の師匠は本でもなく職場の先輩でもなく、北見先生ではなくとても可愛らしい患者さんだったことも個人的には本作品の好きなポイントです。
世界が見えるということは凄いことなんだ
目で見えるもの、目には見えないものが見えるということの素晴らしさをこの温かい作品で感じてほしいなと思います。
④こんな人にオススメ
・眼科の視能訓練士というあまり知られていない世界から気づきを得たい方
・人の成長物語が好きだという方
・世界が見えるという素晴らしさを実感したい方
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