読みながら某SF小説のアレとアレが頭に浮かぶ作品【アトミック・ブレイバー】(呉勝浩)の感想・レビュー

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①あらすじ

 小型核爆弾による世界同時多発テロ《ヴァージン・スーサイズ》から27年。

 平凡なサラリーマン・堤下与太郎は、愛用している国家推奨の睡眠補助アプリ《ORANGE》をハッキングされていた。

 友人の天才プログラマー・西丸昴の仕業らしく、《ORANGE》の周波学習機能で与太郎だけが格闘ゲーム《アトミック・ブレイバー5》の西丸改造版をプレイできるように教育されたのだ。

 西丸の行方を追う国家機関・平和安全庁と、謎の反社会的組織《ウリヨラ教》による与太郎争奪戦が勃発。

 わけがわからないまま西丸版アトブレ5をひたすらプレイし続ける与太郎だが、次第にゲームの勝敗が人類の未来を左右する重大なシステムに関わっていることがわかり…

※Amazonの商品ページより抜粋しております。

②読んだきっかけ

 『爆弾』を読んで以来、作者の作品が出たらとりあえず読んでみようという感じで、読んでいます。

 ここ最近というか、『爆弾2』や『Q』が私の中では『爆弾』ほどじゃなかったなというのが心のどこかであって、店頭に並んだときは、慌てて買わずに読むかとも思いましたが、気になって結局購入。

 タイトルからは、原子爆弾テロを防ぐのかな?など想像を膨らませながら。

③感想・レビュー

 平凡なサラリーマンの主人公が格ゲーで世界を救う?

 というようなお話なのですが、主人公の一人称や登場人文つのキャラクターも相まって、シリアスなんだけれどもどこかコミカルという不思議な雰囲気がある作品だなと思いました。

 世界観は、伊藤計劃先生の『虐殺器官』や『ハーモニー』に似ていて、読みながら、思わず、

 これ、ハーモニーやん!

 とか、

 あれ、これ、虐殺器官じゃね?

 をちらほらと感じる作品。

 知ってる作品の感じがあると、思わずニヤッとしてしまうのは読書好きあるあるだとおもいます(笑)

 そんな風に読んでみると、このコミカルな感じも、私は伊坂幸太郎先生の『魔王』とか『ゴールデン・スランバー』が頭に出てきました。

 パクリとかオマジュとかではなく、参考文献には書かれていないものの、リスペクトを感じる作品だったなと思いました。

 内容としては、平凡でこれと言って才能がないように見える主人公の与太郎の中にあった才能を生かしてAIと戦うというのが面白く、

 人類がAIとガチンコで勝負して勝つ方法はこれだろうな

 と納得してしまいまいました。

 また、本作品のほとんどを占めると言える与太郎v.sアトミックブレイバー(格ゲー)の描写も、熱戦感が出ていて、楽しく読めたなと思いました。

 気が付けば、楽しい時間だったなと思うほどにエンタメ小説として面白い作品でした。

④こんな方にオススメ

・伊藤計劃先生の『虐殺器官』『ハーモニー』を読了済みの方
・AI v.s 人間のガチンコ勝負を面白く読みたい方

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⑤次の一冊にオススメ

【虐殺器官】、【ハーモニー】(伊藤計劃)

 月並みですが、『アトミック・ブレイバー』の世界観のもとになっていると思われる、この2冊だなと思います。

 順番は【虐殺器官】→【ハーモニー】で読むことをオススメします。

 内容については、一切触れず、『アトミック・ブレイバー』の世界をより楽しむためのオススメ作品だということだけお伝えいたします。

 【ハーモニー】は【虐殺器官】の事件を受けて作られた世界を描いた作品だというのもありますが、伊藤計劃先生の遺作になった作品(だったはず)。

 病床で書き上げた【ハーモニー】は個人的には圧倒されたなと今でも思い出す作品です。

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