①あらすじ
彼女の心の拠りどころ、「トーマス」と慕う小児科医の戸増は、4年前の事件との共通点を示唆。現場に残された指紋からも、同一犯による犯行と見られ……
志緒は友人たちとともに、事件の深部へと介入していく。
※Amazonの商品ページより引用しております。
②読んだきっかけ
XのTLで発売前から広告が流れていた作品。
実は、4年前に殺された親友が誘拐された
と空目していた私…
親友殺されたのに誘拐ってどういうことよ?
と思いながら、書店で見つけたら
4年前に殺された妹が誘拐されただった件…
私も年をとったなと思いつつ、表紙から惹かれていたので迷わず購入いたしました。
③感想・レビュー
読みやすいような読みにくいような…というのが第一の感想です。
私の読み飛ばした記憶がないのですが、読んでいて、あれこの人高校生?中学生?男?女?というか、帯の事件がいきなり始まるのかと思い込みもあり、うん?事件どういうこと?となった開幕。
時計が再び動き出すエピソードから始まってたのかと気が付いたのは第2章だった…
ただ、読み進めて退屈かと思うかというとそうではなく、ヒロインの志緒が関わる友達達の日常や捜査パートなどどこか先が気になり、読後も面白くないとは決して言えないような内容だったなと個人的には思います。
ミステリー部分は正直そこまで難しくはありません。読んでいて思うと思うのですが、ある理由から怪しい登場人物が限られているため(もちろん、ミステリーである以上限られているわけですが、限られ過ぎているという印象)、これを物足りないととるのか、わかりやすすぎて楽しいとなるのかは人によるかなという印象です。
ちなみに私は後者のわかりやすすぎて楽しかったという部類でございます。
気になる点としては、ヒロインたちの捜査権限が広すぎるという点かな?と思います。
ヒロインの志緒に理由があるとしても高校生にここまで権限は与えられないだろう?と思うくらいには、フィクションとしても、なんでこんなことを高校生が調べられるねんと読みながらツッコミが入りました。
私も、自分で感想・レビューを書いていて、辛辣よりに読まれないか心配な感じの内容になっているような気もしなくはないですが、それでも、読後までどこか楽しく面白く読める作品でした。
いわゆる難解な骨のあるミステリーを求めている方にはオススメできないですが、文字通り、時が止まった少女の成長を見守る作品だと思いながら読むと、どこか普通の高校生の日常でありつつ、非日常的な冒険感を感じる作品だなと思いました。
少女の時計は動き出す
これがどうなるのかは、一読してほしい作品だなと思いました。
④こんな方にオススメ
・12歳で時が止まってしまった少女という単語に反応する方
・騙された―よりもやっぱりなぁと言いたい方
・「4年前に殺された親友が誘拐された」と帯を空目した方
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⑤次の1冊にオススメ
【氷菓】(米澤穂信)
本作品を読んでいて、思い浮かんだ作品がこちら。
ミステリーを読んでいる読者で米澤穂信先生知らない人はいないんじゃないかと思うくらいの先生の、もともと角川スニーカー文庫で出ていた学園モノの日常の謎のミステリー。
実は、もう何十年も前に出版されたシリーズですが、この作品、まだ完結しておりません(笑)(でも、特装版が出ている)
人が死なない日常の謎のミステリーでアニメ化もされたりした作品で今更文庫で読むの?となりそうなものなのですが、学園モノつながりでなおかつ、もう1冊読んでみようと思われるなら、この作品かなと思います。
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